日記です。
今月聴いてた曲リスト。
#1 Maria Bertelはフリージャズ系のトロンボーン奏者で、演奏している動画見たらけっこう人力で独創的なサウンドのドローン作り出しててすごい。
#2 WILLOWはちょっと前に出てたTiny Desk Concertがめっちゃ良かったので見てほしい。新しい風を感じる。ベースかっこいいな~。
バジーノイズ観た
いたいけなDTMerがメジャーレーベルという悪の枢軸によって監禁されDTMゾンビにされるというヤバイ話(嘘ではない)。
なんせ原作漫画の発表が2018年とかなので、特にバンドマン特有の?人間関係のえぐみ部分はかなり現代風に翻案(消臭?殺菌?)されていて受け入れやすい話になっていた。
「ファン」という言葉に「有害な…」と枕詞がつくことが多い昨今だけど、ファンとアーティストも元々は人と人なのだから、当然人と人としての関係性というものが各々ありますよねえ、ってところに立ち戻ろう、的な優しさがあって良かったんじゃないのかな。
テーマがDTMだったので、けっこうお高いDTM機材が当たるキャンペーンとかもやってくれてて、「JO1とDTM」で描かれるベン図の被っているところに丁度いる人間としては(主演がJO1のメンバーなのだ)、もしかしてわたしのためのキャンペーンなのか?ぐらいの勢いで応募したんだが、全然当たらなかったので、全然わたしのためにやってくれていたわけではなかったらしい。
キャンペーン応募用に作った曲(#SoundInMyHeadというのがテーマだった)はサンクラに供養したのでここにもあげときます。
横浜トリエンナーレ
メインの横浜美術館→BankART KAIKO→旧第一銀行と3会場ぶん回ったのもあり、物量多すぎて「色々ありすぎて全部忘れた」が一番正直でしょうもない感想なんだが、その後ネットでは展示そのものが、あれはアートか否か、単なるイデオロギーの陳列か?的な議論を呼んでいたっぽい。
キュレーションの質を評価できるほど今までに数多くの展示を見ていないので、その辺はよくわからないんだが、段差があるところに作品が展示してあるとか、急に爆音が鳴る作品があるとか、配色やサイズの問題で目を凝らさないと読めない感じの文字が多いとか、そこら辺はアクセシビリティー的に優しくないなとは感じた。意図と演出のためにどうしてもそうしたい作品というのは勿論あるだろうけど、なんか横トリは「ご家族でも気軽にどうぞ〜」って地元の祭りぽい雰囲気出していると思っていたので、そういう間口の広さとの齟齬は感じた。
超初心者でもどうぞ!とHPには書いてあるけどいざ行ってみたら何の説明もなく急にはい、今からクラブステップを踏め!とやらされるこの感じ、あれだ、ダンス教室と同じだ。
まあスパルタ方式にもそれなりに効用はあるというのはダンス教室体験記にも書いたんで(しかし数ある習い事のなかでもアレが許されてるのはダンス教室ぐらいじゃないのかなあ。。なんで許されてるんだアレが)、気軽に入ったら「はい、今からこの文章最後まで読まないと帰しません、このように考えろ、このように学べ」ってやるのも別にいいとは思うんだけど、なんか実は横トリ側はそういうスパルタ的な意図でもなくて、単に想定している「一般的にこれくらいの文章は読み下せるし理解できる」という基準が無意識に高いだけなんじゃないかなあ、とおもうと結構こわかったりする。
こっから先はただの個人的な不安の話だけど、やっぱり高等教育で読書の量こなしている人には「読める」ということがそれ自体相当な能力だという意識がそんなにないんじゃないかと思う、だからSNSとかで「この本読んで学んで」とさらっと言っている場面を見ると「おお。。」となる。もちろん読めたほうがいいんだとおもうので、地道にやっていくしかないっすね、という話。何の話だっけ?
旧第一銀行会場にあった、中国でカンフーの練習に擬態して政治的集会を開く活動の様子を展示しているやつが良かった。どうやって戦うかについての話、革命のツールについての話は好きだなあ。
宇都宮美術館に行った
イヴ・ネッツハマー展のポスターを見て、全然イヴ・ネッツハマーのことは知らなかったんだけど、なんか映像(アニメーション)系ということで見ておかないと!センサーが働いて急きょ行くことに。アニメーション好きだから。。スマートな大人なら新幹線を使うところなのかもしれないが、普通にお金がもったいないので新宿から湘南新宿ラインで2時間どんぶらこされて宇都宮へ。。
すごい簡素化された、棒人間的に構成された人間が登場するCG作品をイヴ・ネッツハマーは多く製作していて、David O’Reillyの野生のポリゴンという言葉を思い出させる作風だった。CGは独自の物理法則が働く箱庭を作り出すツールとして面白いとおもっているから、フォトリアルな方向に使うよりこういった、物が動くとは、何か?を問うような使い方をしているほうが好き。
たとえ棒人間であっても、魂が(またはなにか動くもの、が)人型を獲得してしまうことで圧倒的に孤独を背負ってしまう様に心惹かた。あと頭上すれすれを旅客機が通過するとかちょっとしたサイズ感で異様な映像を作り出しているところが美しくて、普段あんまり図録買わないんだけど(高いし。。)今回は注文してしまった。
ユニコーンウォーズ
スペインのアニメーション作家アルベルト・バスケス監督による、かわいいテディベアを主役にした反戦映画。写美でたまたま監督の短編映画を観て以来、完成を待ち遠しくおもっていたけど、期待を裏切らぬ爆裂アニメーションパワーが炸裂していた。
軍隊におけるホモソーシャルの利用、戦争における宗教の利用というテーマに加えて、「生まれながらの悪はありえるか?」っていう結構タブーっぽい話題にも踏み込んでいる。臓物切り株共食いまで出てくるゴアスプラッター映画だが、ファンタジーなアニメだからというだけで日本ではPG12というのがすごい。ある意味、かわいいというガワによる政治的な偽装が成功しているのだ。
ジャパンパーカッションセンター
なんか浅草にジャパンパーカッションセンターという限りなく架空のセンターっぽいのに実在するセンターがあると知り、行ってきた。実在してた。
パーカッションって、いいやつは結構良いお値段がするが、良いお値段のものは良い音がするのですごい。
最近よくおもうけど、どんだけSpliceとかでサンプル音源が探しやすくなったとしても、やっぱり既存の楽器の音源は自分で弾くのが一番早い。ので、練習したほうがいい。でもそれだけをモチベに練習するのもあれだから、なんか普通にバンドとか組みたい。遊びで。
帰りにマットドンでお世話になっている方々ともお話しできて楽しかった!
脳波演奏体験をする
いまさっき九大で参加した脳波を読み取って即興演奏する……というSF映画みたいなライブのレポを書きました!
— セメントTHING (@cement_thing) May 30, 2024
明日これ東京公演もあるそうなので(東京では誰の脳波を読むのだろう)もし行く人がいたら予習にもどうぞ〜!https://t.co/YCHTqsFwtB https://t.co/tYjohR26BU
このレポを見て、さらにばちこさんが「るこさん案件かも」という言ってくれてるのを運良く見逃さなかったので(わたしは「君、これ好きそうだとおもうよ」と言われたものは極力見るようにしている)気軽な気持ちで東京で行われるライブに行ってみることに。
しかしなんか着いたら自分しか見にきた客がいないっぽくて(そもそも宣伝があまりなされてなかった?)、脳波を測定される役のひともなぜか不在だったため、「えーっと、あなたよかったら脳波計つけてみますか?」という流れになり、せっかくなので、、ということで自分の脳波で即興演奏してもらうとかいうめちゃ贅沢な体験をさせてもらった。
穴の開いた水泳帽みたいなのを頭に装着され、穴からジェルを注射器で挿入される、SF映画で見たやつや!「目を閉じてリラックスしてねー」とのことだったので、音に集中して瞑想みたいに何も考えないようにしよう、と思ったが、結局何か取り留めないことを次から次に考えてしまって、自分ってつくづく俗人だなあ、とか考える。
でも自分の脳から出たデータが直接外部に作用しているんだ、とおもうと、自分が脳だけになったような感覚がして、「無」で揺蕩っているような瞬間もちょっとあって、面白かった。
終わった後、「いい脳波でした!」と褒められて嬉しかった。人間って脳波褒められるんでも嬉しいんだ。
データを具体的にどう使って音をモディファイしているのか、っていう詳しい部分はわたしの英語コミュ力がなさすぎて結局良くわからなかったんだけど、画面見せてもらったら脳波っていうのは本当に「波」の形として取り出せている感じだったので、「波」を演奏に利用する方法が色々あることは想像に難くない。
SNSやってるとこういう面白い出会いもあったりするものだなあ。